販売員として働くときに避けて通れないもの。

それは、売り上げ目標。

 

もちろん、目標を達成する気持ちはあるし、売上が大事なこともわかっている。
でもなかなか目標を達成できない時は、モチベーションが下がってしまう・・・。

ちょっとした「ものの見方」を変えるだけで、目標達成が楽しくなる!

そんなヒントをモチベーティブ・スピーカー、組織活性化コンサルタントとして、
ファッションビルや化粧品会社で販売員の研修などで活躍している
川村透さんに教えていただきました。

 

■売り上げ目標は、販売員としての信頼の証

 

「売上目標」をみなさんはどう考えているでしょうか。
達成すべきノルマ?それとも自分の評価に直結するもの?

私が研修を担当したある化粧品会社のトップ販売員の方は、売り上げ目標を
「お客様からの信頼の証」だと話していました。

ノルマと信頼の証。

同じ売り上げ目標でも、人によりずいぶんと捉え方が違うものですね。
この違いは、どこからくるのでしょうか?
それは、「ものの見方」の違いです。

 

■「ものの見方」を変えてみる

 

「ものの見方」とは、ある事実をどのように捉えるか、という個人の意味づけの仕方のことです。
人は何かが起こった時に、その事柄を無意識のうちに自分の考え方のフィルターを通して、理解しています。

例えば、よくある話ですが、雨の日に電車に乗って、電車の中にうっかり傘を忘れてきたとしましょう。

その時、「ああ、傘をなくしてしまった!今日はツイてないな。」と思うか、
「ちょうど新しい傘に買い替えるいい機会だ」と思うかは、人それぞれでしょう。

これは、傘を電車の中に忘れたという事実をプラスのフィルターを通して見るか、マイナスのフィルターを通して見るかということで、違っているのです。
起きた事実はひとつでも、どんなフィルターを通すかで、その事実が示す意味は違ってくるということです。
このフィルターのことを、私は「ものの見方」と呼んでいます。
「ものの見方」は、普段の行動習慣やこれまでの経験により、その人のパターンが決まっている場合が多いですが
意識をすることで、「ものの見方」を変えることができるようになります。

 

■「もの見方」で行動も変わる

 

話を「売上目標」のことに戻しましょう。

先ほど、行動習慣やこれまでの経験で「ものの見方」のパターンが決まるということをお伝えしました。

特に行動習慣は、「ものの見方」と関連が強く、逆に「ものの見方」を変えると行動を変えることもできるようになります。
売上目標はお客様の信頼の証だと話してくれたトップ販売員さんは、お客様に一生懸命接客をして、お客様のためになる提案をした結果、商品をお買い上げいただける。
だから売上目標を達成するということは、自分がいかにお客さまから信頼をされているかを証明することだ、と考えているのです。

ですから、お客様に信頼されるにはどうしたらよいだろうかと日々考え、行動していました。
お客様のために何ができるか、どうすればお客様が喜んでくださるかを考えることは、自分にとってとても楽しいことなので、
楽しみながらお客様の満足につなげ、売上目標を達成することができていました。

人は、自分の感情が楽しい、嬉しいと感じる方向への行動は、苦労なく、実行することができます。

しかし、いやだな、やらなければ罰を受ける、というマイナスの感情を感じる方向へはなかなか行動することができません。

事実は事実として受け止め(この場合は、売上目標はただの数字として受け止め)それをプラスに意味づけするのか、マイナスに意味づけするのかで
行動が変わってくるのであれば、プラスに意味づけした方がいきいき接客ができるはずです。

 

■モチベーションコントロールも自由自在

 

「ものの見方」について、ひとつ誤解をしてほしくないのは、プラス思考ではないということです。

「ものの見方」を変えるということは、ひとつの事実をいろんな方向から見ることであり、プラスの意味づけをするということだけではありません。

紙コップを横から見るときと上から見下ろすときでは、見える形が違うように、物事もいろんな方向から見ることで、その意味が違ったり
今まで気づけなかったことに気づくことができたりします。

みなさんはお店での接客がお仕事なわけですが、毎日店頭に立ち接客することをいつも同じ毎日の繰り返しと思えば、やる気も出ませんよね。

でも、ご来店するお客様は毎日違います。例え接客という行動は同じでも、交わす会話やおすすめする商品も毎日違うはずです。
同じお客様だったとしても、昨日と今日では、お店に来店してくださったときの気持ちは違うはずです。

お客が来店されたという事実をどう見るかで、毎日の仕事に対するモチベーションも変わってくるでしょう。

もし、今の仕事がつまらないと思っている人がいたら、それは仕事自体がつまらないのではなく、あなたの見方がつまらないということ。

だから、おもしろくなる見方を探せばよいのです。
この例のように「ものの見方」を意識すれば、自分で自分のモチベーションをコントローるすることもできるように名あります。

日々のお仕事のなかで、ぜひ「ものの見方」を活用してみてください。

 


川村 透(かわむら とおる)

川村透事務所 代表/組織活性化コンサルタント/モチベーティブ・スピーカー

「ものの見方を変える」という視点の転換を切り口に、モチベーションアップ、チームビルディング、リーダーシップ、コミュニケーション、問題解決など様々なテーマで講演、研修を行う。自身の体験と多くの研修・講演実績に基づいた事例と、ワークやクイズを取り入れた参加型のスタイルが好評。要望や課題に合わせて柔軟に対応し、企業ごとにワークの課題をカスタマイズする研修は実践後に結果が出ると評価が高い。また組織のしくみを内部から変革する組織活性化コンサルティングも好評。