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イラストの作品

毎日考えることで、脳みそが慣れてくる。発想が広がる

コラージュ的手法を取り入れるようになったキッカケは?

コラージュをやりたいって思っていたとき、ちょうど知り合いから雑誌を大量に譲り受けることになって。その誌面を使って始めまたらめちゃくちゃ楽しいくて。ゼロから何かを生み出すのではなく、既存のものを組み合わせることで全く別のものを作っていく、新しい楽しさに気づいたんですね。

既存のものを組み合わせているのに、強烈なオリジナリティを感じさせるのは何故でしょうか。

なんとなく好きな色とか、モチーフとか、質感っていうのが決まっているからでしょうか。私は全く意識せずに切り抜いているんですけど、知り合いのカメラマンから「◯◯が撮った写真をたくさん使ってるよね。きっと好きなんだね」って言われたこともあります。

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コラージュの作品

目の付けどころというか、反応するものに何かしら共通点があって、それがオリジナリティになっているんでしょうね。生肉をモチーフにするとか(笑)、そういうちょっとグロイ感じも特徴なのかなと。

よく「グロテスク」とか、「ちょっと毒がある」とかって言われるんですけど、自分ではその感覚が無いから、よくわからなくて。生肉と人間を組み合わせてみたら、単純にカワイイって思ったんですよ。例えばお仕事でコラージュを提出して「ちょっと毒が強すぎる」って言われても、そこで初めて「あ、そうだったんだ!」って気づく(笑)。でも、人のそういう反応を知るのはとても楽しいですね。

他に気になるモチーフはありますか?

化粧品は大好きですね。女性なら共感してもらえると思うんですが、口紅を一つ買うだけでも、テンションがめちゃくちゃ上がるんですよ。たった数千円なのに、新しい色が増えることがものすごく嬉しいんです。口紅は洋服とも違って、自分の顔に塗るものじゃないですか。日常の中でも少しだけ特別な、変身できるアイテム、というか。そういう感覚を、自分の作品の中にも取り入れたいです。

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とんだ林さんの名が広く知れ渡るきっかけになったお仕事は?

やっぱり、木村カエラさんと東京スカパラダイスオーケストラさんのグッズをデザインさせていただいたことだと思います。実は、これがほぼ初めての仕事で、しかも同じ日にオファーの連絡があったんですよ…!

それはすごいですね!

私がInstagramでアップしている作品を、カエラさんが見てくれたみたいです。Instagramは、見てくれる人が増えたらいいなという狙いもちろんありますが、何より、自分が最近どんなものを作っていたかを見返すことにも役立っています。また、「THE THREE ROBBERS」で2度、3年前からギャラリーで毎年個展を開催したことも、私にとっては大きかったと思います。

雑誌『GINZA』でのお仕事

雑誌『GINZA』でのお仕事の一例

とんだ林さんのユニークな視点は、もともと自分の中にあったものだと思いますか? それとも後から身につけていったものなのでしょうか。

もともとではないと思います。「今日は何が作れるかな」とか、「これとこれを組み合わせたらどうなるだろう」とか、いつも考えていて。そうすると、どんどん色んな発想ができるようになる。昔よりも、今の方が発送の幅が広がっています。それはきっと、毎日考えることで「脳みそが慣れてくる」っていうか。数をこなすこと、たくさんの時間を割くことが一番大事だと思います。

最後に、今後の抱負や展望をお聞かせください。

いつか映像を作りたいですね。どんな映像を撮るか、具体的なイメージもあるんですけど、実現させるにはお金も人もたくさん必要なので、まだちょっと先かな、と(笑)。基本的には毎日、変わらず何かを作り続けられたらいいと思っています。作品を作ることが大事で、精神的にも常にそこにアンテナを向けていたいですね。