映画で見る女性たちのファッションに目がいくことって多いですよね。それもそのはず、オードリー・ヘプバーンが活躍していた時代から、映画の衣装は一流のデザイナーやスタイリストが担当していることも多いのです。女優たちをより魅力的に見せるファッションを、4つの作品とともに紹介します。

1.『(500日)のサマー』(2009年・米)

2009年にアメリカで公開された、ズーイー・デシャネルとジョゼフ・ゴードン=レヴィット主演のラブコメ。監督は、『アメイジング・スパイダーマン』シリーズでもおなじみのマーク・ウェブで、地味で冴えない生活を送る青年トム(ジョゼフ)が、秘書として職場にやってきたサマー(ズーイー)に一目惚れする、という話。

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出典: erginarslan.blog.so-net.ne.jp

大ヒットした日本映画『モテキ!』には、本作へのオマージュがちりばめられています。ズーイーがとにかくオシャレでキュート。しかも80年代のロックバンド、ザ・スミスやらピクシーズやら、マニアックな音楽をたくさん知っているから、サブカル男子トムはメロメロになってしまうわけです。

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出典: erginarslan.blog.so-net.ne.jp

ノースリーブの白いブラウスにグレーのパンツとか、モスグリーンの薄手ニットの上からカーキグレーのスプリングコートを羽織るとか、ブルーを基調としたレトロなアーガイルカーディガンとか、プレッピー(スクールガール風のコーディネート)は、決して派手じゃないけどシックでキュート。日本人も真似しやすいのでは?

2.『アニー・ホール』(1977 アメリカ)

ウディ・アレンの初期代表作であり、「ラブコメの金字塔」といえばこれ。ウディ扮するしがないコメディアンのアルビー・シンガーと、ダイアン・キートン扮する明るい性格の女性アニー・ホールの出会いと破局を描いた1977年のアメリカ映画です。

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出典:https://www.facebook.com/Annie-Hall-169672319806529/

ウディの長すぎるセリフ回しや、皮肉たっぷりの人間描写、登場人物がいきなりカメラに向かって話し始める手法など、独特のスタイルは後の映画に様々な影響を与えました。特に『(500日)のサマー』には、本作を彷彿とさせるシーンがいくつもあるので、見比べてみると面白いかも。

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出典:https://www.facebook.com/Annie-Hall-169672319806529/

ダイアン・キートンのマニッシュな着こなしも、ズーイー・デシャネルは間違いなく意識しています。メンズの白いシャツにネクタイ、黒いジレにチノパンというスタイルや、チェックのシャツにネイビーのジャケット、オリーブグリーンのチノパンというスタイルは、『(500日)のサマー』のサマーがお手本にしていそうですよね。

3.『キャロル』(2016 アメリカ)

デヴィッド・ボウイをモデルにしたグラムロック映画、『ベルベット・ゴールドマイン』で注目を浴びた、トッド・ヘインズ監督による最新作『キャロル』は、ケイト・ブランシェット演じる人妻キャロルと、ルーニー・マーラ演じるデパートの売り子テレーズによる、美しいラブストーリー。

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(C)NUMBER 9 FILMS (CAROL) LIMITED / CHANNEL FOUR TELEVISION CORPORATION 2014 ALL RIGHTS RESERVED

パトリシア・ハイスミスの自伝的小説を映画化したもので、スーパー16mmフィルムを使った味わいのある映像が印象的です。そして、二人の女優のファッションがとにかく素敵なので要注目!物語の舞台は50年代なので、白いレースのブラウスに黒いジャンパースカート、その色に合わせたカチューシャという清楚なルーニー、一方、ミンクのロングコートや赤いブラウスにグレーのツイードジャケットというゴージャスでマニッシュなキャロル。その対照的な着こなしも見ていて思わずうっとりしちゃいます。

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(C)NUMBER 9 FILMS (CAROL) LIMITED / CHANNEL FOUR TELEVISION CORPORATION 2014 ALL RIGHTS RESERVED

4.『her/世界でひとつの彼女』(2013 アメリカ)

妻と破局を迎えた傷心の男が、コンピューターの人工知能型OS「サマンサ」に恋するという風変わりなストーリー。舞台は近未来のロサンジェルスで、主人公をカメレオン俳優ホアキン・フェニックスが、「サマンサ」(の声)をスカーレット・ヨハンソンが演じて話題になりました。

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Warner Bros. / Photofest / ゲッティ イメージズ

近未来のお話なので、ファッションも「今よりちょっとだけ先」。コスチューム・デザイナー、ケイシー・ストームが提案したのは、40年代に流行ったようなハイウエストで裾の広いパンツ。ホアキン扮する主人公セオドアは、その上に真っ赤なシャツを羽織っています。

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Warner Bros. / Photofest / ゲッティ イメージズ

これが、一周回ってそんなに違和感なく、「むしろ、かっこいいかも?」と映画が進んでいくにつれて思ってしまうくらい説得力があるのです。エイミー・アダムス演じるセオドアの友人エイミーも、アーミーシャツを着たり、パンツの裾を短く織り込んだり、とってもオシャレで参考になりますよ!